
今回は前回説明しきれなかった現スタンダード環境での特殊土地の続きのお話になります。
今回は今年の秋、スタンダードローテーションの後でも引き続きスタンダードで使える特殊土地になります。
ラヴニカのギルドから基本セット2020までの特殊土地については以下よりご覧ください。
その12では2色土地について説明させて頂いていますので、その13からリンクで辿ることができます。
はじめて読まれ、土地がよくわからないという方にはそちらもお薦めです。
読む順序は前後してもあまり問題ないかと思います。
スタンダード環境における特殊土地-2(2020年01月版)
前回同様、特殊土地はエキスパンション毎で収録されているものに特徴と一貫性があるものが多いので今回もエキスパンション毎の解説をしていきます。
エルドレインの王権、そしてテーロス還魂記も単色環境推奨の次元です。
エルドレインの王権の特殊土地は単色向けの特殊土地で占められていますが、テーロス還魂記では占術ランドを収録したこともあり、多色環境の特殊土地になっているのも特徴です。
エルドレインの王権
単色向
アーデンベイル城 (レア)
ヴァントレス城 (レア)
ロークスワイン城 (レア)
エンバレス城 (レア)
ギャレンブリグ城(レア)
のどかな農場 (コモン)
神秘の聖域 (コモン)
魔女の小屋 (コモン)
ドワーフの鉱山 (コモン)
お菓子の小屋(コモン)
単色向の土地は基本土地応援ランドとも言われる、レア及びコモンそれぞれがサイクル土地となっており、同じ起動コストでそれぞれの納涼に特色を持っております。
まずはレア土地から、共通してダブルシンボル+1マナもしくは2マナでタップすると能力が起動できる土地になります。
それぞれマナ色の特徴に合わせた能力が備わっています。単色デッキではもちろんのこと多色デッキにおいても多く使われる土地になります。
起動できるメリットの代わりのデメリットとして該当する色マナの基本土地を1つコントロールしていないとタップインとなります。
では以下から起動能力を説明致しましょう。
アーデンベイル城
白に充当するアーデンベイル城は起動することでトークン生成する能力。
(白)(白)2マナでタップをすると1/1・人間トークンを生成します。
急場凌ぎのブロッカーとしても、クリーチャーを全体除去で更地になったとしてもこの能力でクリーチャーを常に戦場に出し続ける事ができます。
あと1点打点が欲しいなんていう時はこの能力のお陰で勝利なんていうことも。
ヴァントレス城
青に充当するヴァントレス城は起動することで占術2が行える能力。
(青)(青)2マナでタップすると占術2を実行できます。
相手ターンのエンド前に起動すると占術した結果で次のドローを改善出来る為、非常に有能な能力、コントロールデッキなど後半になればなるほど次の1ドローの改善は大きな力となります。
もちろん、中盤でも追加の土地が欲しいときは土地を上にし不要であれば下に送る、これが占術の強みですよね。
ロークスワイン城
黒に充当するロークスワイン城は起動することで1ドローが行える能力。
(黒)(黒)1マナでタップするとライブラリから1枚カードをドローすることができます。
唯一起動デメリットが存在し、ドロー後の手札の枚数だけライフを支払わなければなりません。こういったデメリット能力も黒ならでは。
ドローだけでしたら正直青の能力になってしまいますからね。
手札が尽きてもロークスワイン城があれば手札補充が可能というのは大きいです。
注意したい点としてはドロー後の手札の枚数分ライフを支払わなければならないということ。つまり最低でも1点は払うということです。
手札7枚で起動するとなんと8点支払いということにもなりますので、起動タイミングは残ライフと相談しながら起動しましょう。
エンバレス城
赤に充当するエンバレス城は起動することで自軍の全てのクリーチャーにそのターン+1/0を付与すると言う能力。
(赤)(赤)1マナでタップすると自軍クリーチャーが全体+1/0修正。
攻撃特化の赤らしい能力です、エンバレス城は結構存在希薄なのか対戦相手も存在忘れがちなので攻撃宣言した後に起動することで普段倒せないようなブロッカーも倒せたりします。
特に先制攻撃や二段攻撃持ちとの相性は抜群です。
あくまでもターン終了時までの効果になるので、相手ターンになり次第能力が失効するのはお忘れなく。
ギャレンブリグ城
緑に充当するギャレンブリグ城は起動することで緑マナを加速させる能力。
(緑)(緑)2マナタップすると緑マナを6つ生成。
ギャレンブリグ城を含め合計5枚の土地をタップすることになるので1マナ加速をします。アイレンクラッグの妙技のようにこの後1回しか唱えられないという制限もないので、6マナを3マナ呪文と3マナ呪文といったように振り分けることも可能。
ただし、そのメインフェイズ中に実行完了しないと生成したマナは消えてしまいますのでその点は注意してください。
(メイン1で起動、1マナ余らせて戦闘フェイズに入ると余った1マナは消えます)
次にコモン土地のご紹介、共通してその色の基本土地を3つ以上コントロールしていないとタップインとなります。そしてアンタップインの時に限りコモン基本土地応援ランドが出た時にメリットがあります。
メリットを得る為の前提条件ハードルが高い辺りはコモン土地かなという印象です。
のどかな農場
白に充当するのどかな農場は、アンタップインで戦場に出ると自軍クリーチャー1体に対して+1/+1カウンターを1つ乗せる事ができます。
後のテーロス還魂記でのカウンター戦略の足しにはなるのではないかと思います。
灯争大戦で登場した増殖能力との相性もいい土地です。
神秘の聖域
青に充当する神秘の聖域は、アンタップインで戦場に出ると墓地からインスタントかソーサリーを回収し、ライブラリの一番上に置くことができます。
手札に入れるという辺りではないのがもどかしいところ。
対戦相手によっては神秘の聖域がアンタップインで戦場に出た後、ライブラリをシャッフルさせるアクションを取ってメリットを無にされることもあるのでその辺りは警戒した方がいいかと思います。
魔女の小屋
黒に充当する魔女の小屋は、アンタップインで戦場に出ると墓地からクリーチャーを1体回収し、ライブラリの一番上に置くことができます。
青と同じく手札に入る訳ではないので、相手ターンでライブラリシャッフルをさせるような対戦相手には警戒して戦場に出しましょう。
でも戦場に出たときに誘発する能力を持っているクリーチャーが多いのも黒の特徴なのでそれを上手く活かしたいところです。
ドワーフの鉱山
赤に充当するドワーフの鉱山は、アンタップインで戦場に出ると1/1ドワーフトークンを1体生成します。
大変残念なことに、現スタンダード環境ではドワーフシナジーが存在しないのが辛いところ。パイオニアになるとカラデシュで登場した模範操縦士、デバラという自軍ドワーフを+1/+1修正するクリーチャーも存在するのですが、実に惜しい。
でも1/1トークンといって馬鹿にしてはいけません。
朱地洞の族長、トーブランというドワーフがいれば実質3/1に。
ドワーフを助けてくれるのもまたドワーフなんですね、仲間意識。
お菓子の小屋
緑に充当するお菓子の小屋は、アンタップインで戦場に出ると食物トークンを1個生成します。
ライフ回復に使ってもいいですし、意地悪な狼と一緒に使う事でサイズアップに加え、そのターンは破壊不能を得るというフードシナジーも。
フードトークンとの相性がいいのも緑の特徴なのではと思います。
多色向
多色向は多色環境による色マナ安定を目指した特殊土地になります。
寓話の小道
寓話の小道はフェッチランドになります。寓話の小道を生け贄に捧げることで基本土地を1枚戦場に出すことが出来ます。
戦場に出した土地はタップインなのですが、その出した土地が4つ目以降であれば、タップインした直後アンタップされるというレアらしいメリット付き。
多色環境では色事故を防ぐ意味で寓話の小道を採用しているケースも多くみかけます。
4つめ以降であればテンポを損なうことなく色バランスを調整できるという部分は大きいですね。
試合場
タップして無色1マナを出すか、タップして白か黒か赤マナいずれかを出すことができる限定色マナ変換ランド。
後者に関してはクリーチャータイプが騎士、もしくはアーティファクトタイプが装備品の時に限り使えるという更なる限定仕様。
この限定っぷりがアンコモン、白黒赤で構成されるマルドゥカラーの騎士デッキではかなり効率よく使える土地です。
今回騎士と装備品とのシナジーもあるのでその辺りも有効活用できますね。
テーロス還魂記
テーロス還魂記に収録されている特殊土地は、特殊な能力を持つものが2種類と多色向の土地が1種類の収録です。
2色土地の占術ランド含めるとほぼ多色環境土地になります。
次元としては単色推奨次元なんですよね、テーロス。
スコフォスの迷宮(レア)
廃墟の地(アンコモン)
未知の岸(コモン)
スコフォスの迷宮
かなり特殊な無色土地、通常はタップして無色1マナ生成。
起動能力として相手ターンの戦闘時に4マナタップをすることで戦闘に参加しているクリーチャーを1体戦闘から取り除くという効果。
しかもそれだけではありません。「スコフォスの迷宮守り」という赤の4マナ3/4クリーチャーが戦場に出ていると、クリーチャーが能力誘発を起こしてスコフォスの迷宮で対象になった戦闘から取り除かれたクリーチャーと格闘を行うというもの。
つまりタフネス3以下のクリーチャーを戦闘から取り除くと迷宮守りが格闘し、除去してくれるという寸法。
トーブランとエンバレス城があればタフネス6まで対応出来るという幅広さ。
珍しいタイプの土地ですね。
廃墟の地
ランデス(ランドディストラクション=土地破壊)能力を持ち合わせる無色土地。
パイオニアやモダンなどの下の環境でも活躍するほどのポテンシャルを持っています。
通常はタップして無色1マナ生成なのですが、起動能力として2マナタップして廃墟の地を生け贄に捧げることで相手の基本土地以外を1つ破壊できます。
総動員地区のようなミシュラランドや、2色土地や基本土地応援ランドなど対象は結構幅広いです。
厄介な能力の土地や、対戦相手が多色の場合2色土地を破壊することで色バランスを壊し思うように次の展開をさせないといった使い方があります。
起動した後は自分と対戦相手、それぞれが基本土地をライブラリから探して戦場に出すことが出来ますので起動した後も土地の枚数が減らないというのも有り難いところです。
未知の岸
コモンの色マナ変換ランド、タップして無色1マナを発生させる、もしくは1マナタップして好きな色マナを1つ生成。
コモンだけあって、好きな色を出すにあたって1マナ余計に必要になるというデメリット付き。
ただし、未知の岸があることで救われる状況もあるのです。
トリプルシンボルなどのクリーチャーは、なかなか同じ色を3つ揃えるのは中盤では大変ですが、未知の岸で救われることも。
もちろん単色デッキであればそんな心配も必要なんですけど。
そういった事を考えるとやはり単色推奨なんだろうな、テーロス。
現スタンダード環境における特殊土地の紹介でした。
今年の4月には新しいエキスパンションが追加されますのでその際に特殊土地も追加されることになります。
特殊土地はそのエキスパンションの特色を反映されたものが多いのが特徴になりますので、次のエキスパンションがどんな次元背景や特色があるのかが楽しみですね。
なおこの記事を最初から読んでみたいなと思って頂けたら最初の記事のリンクを載せておきますので是非ご覧になってください。
マジック:ザ・ギャザリングをはじめて始める、テーブルトップ(紙)でもデジタル(MTGアリーナ)でも最初に戸惑うような事が読んで頂ければ結構解決していくのではないかと思います。
他にも優秀なサイトはたくさんございます、情報系サイトやMTGアリーナに特化したサイト、デッキ紹介に注力しているサイトなど本当にたくさん。
そんな中でもマジックを始めるにあたって何かお役に立てるサイトと思って頂ければ光栄です。
ではまた。